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今のプロ野球界で最高の技術を誇る右打者といえば、内川聖一が真っ先に浮かぶのではないだろうか。

左右に見事に打ち分けるバッティング、崩されてもしっかりヒットゾーンに運ぶ技術は目を見張る。

 

首位打者2回、最多安打2回に加え、右打者最高打率0.378記録した

彼のバッティング技術は球界随一と言えるだろう。

 

彼のバッティングが変わったのは、

2008年からコーチとなった杉村繁との出会いからだった。

 

それまではポイントを前にして強い打球を打つスタイルに自信を持っていた内川だが、

杉村がコーチに就任後、体の近くにポイントを持ってくるスタイルに変更した。

以降、内川は毎年(5年連続)0.300以上の打率を残している。

 

このような実績を残す内川であるが、彼のバッティング技術の基礎を作っている練習がある。

毎日試合前にバッティングの状態を確認するためにやっているティーバッティングだ。

テレビ番組で取材された動画があったのでシェアする。

 

6種類のうち3種類のティーバッティングが紹介されている。

この動画を一度見たあと、下に続く解説を読むとさらに理解が深まるだろう。

 

横浜内川、驚きの練習法~6種類のティーバッティング

 

 

十字にバットを振り下ろしてからボールを打つ

 

動画では「バットの軌道を確認する」とあるが、もう少し踏み込むと以下の狙いもある。

 

  • バットのヘッドを最短距離でボールにぶつける
  • バットの重さを利用してバットを振る
  • 肩甲骨の動きを柔軟にする

 

プロで一流になる打者には共通点がある。

トップの状態からヘッドがまっすぐボールに向かって動くことだ。

いわゆる「最短距離でバットを振る」ことができているということ。

 

プロに入る多くの打者は、アマチュアレベルでの「最短距離でバットを振る」はできているが、

プロのピッチャーと互角の勝負をするレベルの「最短距離でバットを振る」には至っていない。

注意深く見ていると、トップに入ってから振り出しまでに微妙に動く選手がいるとわかるはずだ。

 

この練習はプロレベルのバットの軌道を確認するための練習と表現できるが、

単なる軌道の確認ではなく、バッティングに必要な要素を効果的に練習するものである。

 

歩きながら打つ

動画では「軸足からの体重移動を意識する」とあるが、他に2つの狙いがある。

 

  • 軸足の蹴りを意識する
  • 頭を後ろに残す

 

この練習は中学生もやるバッティングの基本を身につける動きだ。

ボールを打たなくても、歩きながら素振りするだけでも意味がある。

小学生は歩きながら素振りする練習をするとよいだろう。

 

右打者のバッティングの体重移動は、軸足⇒前足⇒軸足と推移するのが基本だ。

よく「体重を後ろに残せ」という指導があるが、

[軸足①]⇒[前足]⇒[軸足②]と推移する体重移動の[軸足②]ができていないという意味になる。

 

この言葉を鵜呑みにして前足に体重移動せず[軸足①]のままスイングし、

「体重を後ろに残している」にも関わらず、強い打球が打てない事態になるので注意が必要だ。

 

バウンドさせたボールを打つ

動画では「微妙に動くボールに対応する」とある。

この練習は変化するボールを縦振りでさばく練習でもあるため、

バウンドしたボールは打つ瞬間に膝の高さになるようコントロールしよう。

 

右打者の点で押さえ込む。左打者のラインに出す。

動画で内川が亀梨くんに指導した際、「点で押さえ込む」という指導に

青木から教えてもらった「ラインに出す」打ち方との違いが紹介されている。

 

内川の「点で押さえ込む」と青木の「ラインに出す」は真逆の発想で

どちらが良いのか判断に迷うと思うだろう。

 

「ラインに出す」スイングはピッチャー側の腕主導のスイングであるのに対し、

「点で押さえ込む」スイングはキャッチャー側の腕主導のスイングである。

少し踏み込んで解説する。

 

点で押さえ込むが有効な右投げ右打ち

多くの場合、ボールを投げるのは利き腕であり、通常、人間は利き腕の方が筋力に恵まれている。

右投げ右打ちの選手は、バットをリードするピッチャー側の腕(左腕)よりもバットを押し込むキャッチャー側の腕(右腕)の方が強い。

 

ピッチャー側の腕(左腕)はバットをリードしようとするが、

実質的にはキャッチャー側の腕(右腕)がバットを支配(コントロール)しているのだ。

どちらの腕が支配しているかは、左右両打席でバットを振ってみるとよくわかる。

 

 

右利きの右打者はキャッチャー側の腕がバットを支配していることが多いので、

キャッチャー側の腕の押し込みを優先するスイングをすると打ちやすい。

 

動画で内川は、スイング開始時にキャッチャー側の腕とキャッチャー側の足を同時に出して、

ピッチャー側の腕はキャッチャー側の腕を押さえると言っていた。

それはキャッチャー側の腕がバットを支配している選手がやりやすい方法である。

 

「点で押さえ込む」のコツは、キャッチャー側の腕でボールをつかむイメージでスイングすることだ。

ちなみに左投げ左打ちの打者も「点で押し込む」打ち方がよいだろう。

 

ラインに入れるのが有効な右投げ左打ち

右腕が利き腕である右投げ左打ちは「ラインに入れる」スイングが合っている。

ピッチャー側の腕(右腕)がバットを支配しているからだ。

 

ピッチャー側の腕(右腕)がバットを支配していると、相対的に押し込みの力は弱くなる。

バットを内側から最短距離に出す方法よりも、バットを払うようなスイングの方が振りやすいのだ。

 

イチローや青木宣親のような右投げ左打ちの選手のスイングは、

ボールの軌道にバットを滑り込ませるようなスイングをする。

それは左腕の押し込みよりも右腕のリードの方が強いため、右腕がバットをコントロールする方が打ちやすいからだ。

 

「ラインに入れる」のコツは、バットのグリップエンドをボールにぶつけるイメージでスイングすることだ。

左投げ右打ちの打者も「ラインに入れる」打ち方が良いだろう。

 

上半身の力を抜いてインパクトのときにだけ力を入れる

動画の4分20秒あたりの、インパクトのときに力を入れるという指導があった。

力を抜くのは大きな力を発揮させたいときに必要なことだ。

 

スポーツの一流選手たちはストレッチショートニングサイクル(SSC)という現象を利用して

高いパフォーマンスを発揮している。

 

筋肉が急激に伸ばされたとき、伸ばされたことで筋断裂しないようにする反射が発生する。

その反射が起こると筋肉は通常よりも大きなパワーを発揮するのだが、力が入っていると筋肉は伸びにくくなる。

 

逆に力が抜けている状態では、筋肉は外からの力に抵抗しないため伸びやすくなっている。

筋肉が十分に伸びるとストレッチショートニングサイクルが発生し、強いパワーを発揮できるのだ。

 

プロ野球の選手を見ていると、打席で小刻みに動いている人が多いことに気づくはずだ。

多くの選手は力が入りやすいので、力を抜いて筋肉をリラックスさせるために体を動かす。

 

この動画で紹介されている3つの練習をするだけで、バッティングの基本が身に付くだろう。

練習の際は力を抜いてインパクトのときに力を入れることと

自身のタイプにあったスイングの仕方を意識すると急激に上達するはずだ。

 

この記事を書いた人

まるく
まるく投資家/野球選手/サラリーマン/愛妻家/お人よし
「楽しく幸せに生きることを職業とするライフスタイル」を実現する道を、たぶん進んでいる最中。
野球・恋愛などをネタにやりたい放題記事を書いています。
妻と一緒に妊活をがんばっていて、体外受精までやって、念願の妊娠までたどりつきました。
好物は野菜オンリーの愛妻弁当。普段はサラリーマンしています。
■著書■
【くまるく大学恋愛学部 ~女にモテる学科~】カドカワ・ミニッツブック
https://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B01IURT61I

■メディア掲載実績■
月刊ネットマネー(新進気鋭のトレーダーとして紹介)
週刊SPA!(7ヶ月間記事連載)

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